Sunday, July 28, 2013

国際経済学I, 第15回

講義内容:
  • これまでのまとめ
    • 沖縄の比較優位は?
      • 地理的要因以外に拠り所を作りたい.未来を担うみなさんに期待.
        • 物流拠点としての整備は現在も進行中.直近のニュースでは,沖縄の倉庫賃料の低さを活かして,ヤマト運輸が那覇空港を拠点に外国に部品発送を開始した(ヤマトホールディングス)とか.
      • 自分中心の発想から抜け出すことが大事.貿易は相手があって成り立つものだから.(言い忘れた)
    • テストで測れないスキルも大事,という話で紹介した論文はSegal (2013)である.このあたりの議論はノーベル賞受賞者のJames J. Heckmanによる一連の研究が有名.(学生にaccessibleなものだとHeckman (2013)がお勧め. 短いので夏休みの読書にどうぞ.loveこそが稀少資源だ!)

素点の分布は以下の通り.


  • 受験者数53人, 平均59.8点,中央値57点, 標準偏差18.4.
  • 文句なしの満点もいた(ありがとう!)が,大半の人はしょっぱい結果である.
  • 最終的な評定は中間との加重平均+授業参加によって決める.
  • 恨みはないが救済する誘因もないわけで…

都合により,問題の解説は1週間ほど遅れる.申し訳なし.


採点を終えての雑感:
  • テストを想定した練習問題を事前に提供したほうがよかったかもしれない.
    • 何をどう勉強していいのかよくわからない,という人が多かったのかも.
    • しかし作問の限界費用は大きい.後期講義で練習問題を準備できるかどうかは今のところ自信なし.
  • 何より自分の無力さを感じる…

後期について:
  • 後期は国際マクロ・国際金融を扱う.
    • なるべく数学的テクニックは使わないが,文字式での四則演算(特に割り算),グラフの読み書き,といった初等数学は使用する.初等数学が苦手かつ苦手を克服する気がない人は,私と縁がなかったと思って履修登録を見送ったほうがよい.
  • おおむね前期と同じ要領で行う.(もちろん授業評価アンケートなどのフィードバックは随時改善に結びつけます.ご協力ありがとうございました.)
  • 半年間お疲れさまでした! よい夏休みを.

参考文献:
  • James J. Heckman (2013) Giving Kids a Fair Chance, The MIT Press.
  • Carmit Segal (2013) Misbehavior, Education, and Labor Market Outcomes, Journal of the European Economic Association 11, 743-779.

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