Wednesday, June 12, 2013

沖縄の非正規雇用

今日のゼミで提示した資料を再掲しておく.

沖縄では働いていても非正規雇用であることが多い.
(役員を除く)雇用者数に占める非正規雇用の割合, 沖縄. 出典: 総務省「H19就業構造基本調査」
  • 20-24歳の若者(学生や主婦/主夫を除く)の半分以上はパートタイムで働いている.殊に女性にいたっては正規雇用は1/3程度だ.
    • 若年期は自分探し・適職探しをするリターンが高い,育児に時間を割いた方が子供にとってよい(かも),など正社員として働く誘因が他の世代と比べて低い.
    • 就職できてもブラック,という低技能労働者は働く誘因が低いのだろう.うつ病になったり過労死したりするよりはマシ,という判断は十分ありうる.
    • 労働需要側にとっては,目下のところ正規雇用で雇う余裕がないのかもしれない.
  • 年を取ってもフリーターのままという人も少なくない.「30代 フリーター」などと検索すると,その末路がうかがい知れる.
  • 私の所属学部は県内他大学と比べると就職状況は良好だが,それでも少なくない学生が卒業後定職に就くことができないでいる.

沖縄では非正規雇用者の9割弱は年収200万円未満であり,正規雇用者の7割以上は年収200万円以上である(2007年, 就業構造基本調査).年収以外の面でも差があると思う.家庭の事情は多種多様であるし補足されていない所得も多くあるのだろうが,フリーターとして世帯を支えるのはかなり厳しいことが推測される.

将来不安を煽るのはあまりよくないと思う(焦った弾みでカルト宗教や薄っぺらい自己啓発にハマるとまずい)が,自分に不都合な情報に目をつぶりリアリティのない将来像を抱き続けているのもまたよくないだろう.

No comments:

Post a Comment