Monday, March 9, 2015

15年2月沖縄県主要指標

とても久しぶりにこのシリーズ.四半期ごとでよい気もする.


前回のエントリ:  14年10月沖縄県主要指標

県内企業業況判断(14年Q4)は予想を下方修正した様子がうかがえる.総事局BSIと沖縄公庫DIだと,およそとんとんである.
沖縄県内企業の景況感. 点線は原系列, 実線は季節調整値. 黒線: 沖縄公庫のD.I., 青線: 内閣府沖縄総合事務局のB.S.I., 紫線: 日銀那覇支店のD.I., オレンジ線: おきぎん経済研究所.  出典: 沖縄振興開発金融公庫「県内企業景況調査」, 内閣府「法人企業景気予測調査」, 日本銀行「県内企業短期経済観測調査結果(短観)」, おきぎん経済研究所「おきぎん企業動向調査」.

鉱工業生産(12月分)は年末に躍進している.
沖縄の鉱工業生産, 2010年=100. 薄灰色が原数値, 黒が季節調整値, 青がトレンド, 赤が全国. 出典: 沖縄県「鉱工業指数」, 経済産業省「鉱工業指数」.
  • 沖縄の鉱工業生産指数は,食料品工業のウェイトが4割強,窯業・土石製品工業のウェイトが2割弱を占めている.金秀グループを想像すればよいのだろうか.全国の鉱工業生産と違い,広い裾野の産業連関を捉える指数ではないと思う.
  • 食品加工と窯業土石を併せてプロットすると次の通りである.
産業別,沖縄の鉱工業生産, 2010年=100. いずれも季節調整値.出典: 沖縄県「鉱工業指数」.
  • 特に窯業・土石製品工業は鉱工業生産と近い動きをしているようだ.季調値のcross correlationを計算するとたしかに±約8ヶ月は正の相関があるようだ.(季節調整なしだと,窯業が4ヶ月程度先行する.) ガラスやセメントの生産 → 建設 → その他産業,と波及していくイメージだろうか.
  • 食料品加工は,2013年頃から鉱工業指数と水準的に乖離しているように見える.近年の景気拡大を引っ張るのはやはり建設業なのだろう.

消費者物価(1月分)は消費増税分を除けば0%近傍に向かっている.
那覇市のCPI(灰色), コアCPI(赤), コアコアCPI(青)の前年同期比(単位: %). 点線は原数値, 実線は消費税を除いた値. 出典: 沖縄県 「消費者物価指数」

沖縄県のCPI(灰色), コアCPI(赤), コアコアCPI(青)の前年同期比(単位: %). 点線は原数値, 実線は消費税を除いた値. 出典: 沖縄県 「消費者物価指数」
  • たしかに日々目にする小売価格は落ち着いている気がする.もちろんガソリンは安い.じきマイナス圏に突入するだろう.
  • 政治に関する報道の流れが変わってきている気がする.政治的な裏付けを失い,金融政策が着地点を失うと怖いなぁ.
    • 1月頃から少し各指標の雰囲気も変わっている気がする.

労働力調査(1月分)は,男性はポジティブで女性はややネガティブか.
沖縄県の完全失業率, 男性 (単位: %). 青がトレンド, 灰色太線が季調値, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」
沖縄県の完全失業率, 女性 (単位: %). 赤がトレンド, 灰色太線が季調値, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」
沖縄県の労働参加率, 男性 (単位: %). 青がトレンド, 灰色太線が季調値, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」
沖縄県の労働参加率, 女性 (単位: %). 赤がトレンド, 灰色太線が季調値, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」

毎月勤労統計調査(12月分)から賃金率を計算した.ここでは便宜上,
名目賃金率 = きまって支給する給与 / 総実労働時間. (一般労働者)
と定義する. 前年同月比を見ると次の通りである.
沖縄の名目賃金率, 前年同期比(単位: %). 男性は青, 女性は赤. 出典: 沖縄県「毎月勤労統計調査」.
  • 男女とも14年下半期から名目賃金率は上昇している.13年半ば頃からの極端な落ち込みからは回復しつつあるようだ.
    • 直近だと新しい大型イオンモールができることもあってか,中部の労働市場が逼迫していると聞く.
  • しかし,冬のボーナス(12月の特別に支払われた給与)は例年よりも低調であった.
    • もちろんボーナスの動向は産業によって異なる.前年より顕著にプラスなのは次の通り.
      • 建設 +30.6%, 金融 +38.6%, 不動産 +58.0%
    • どこが低調なのかと思えば…つらすぎる.
      • 学術研究,専門・技術サービス業 -55.3%, 教育,学習支援業 -30.5%
  • 消費者物価指数は増税込みだと+3%弱で推移しているので,実質賃金だと11月を除きマイナス成長となりそうだ.

そろそろ次年度用の講義資料も作成しなければならない.春休み中にやらねばならないことが多すぎる.

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