Wednesday, July 1, 2015

経済政策I, 第10回, 2015

近々レジュメ4もアップします.講義の進度に合わせて講義計画を練り直し中です.

講義内容
  • 規範の形成
    • 協調して利害の対立を乗り越える装置として,社会規範やモラルができた,という考え方もできる.租税のようなフォーマルな制度だけが,社会の非合理性を解決する手段ではない.
  • 2種類のエラー
    • 白を黒と誤診することと,黒を白と誤診することは定性的に異なる.両方とも軽減しようと思えば,判断材料を増やす必要がある.

コメントより
  • 「タイプIエラーとタイプIIエラーがトレードオフの関係にある,というのは意外だった.考え方が変わると感じた.」
    • 開眼する瞬間が訪れる講義になったと思うとこちらとしてもうれしいです.
  • 「2つのエラーが五分五分になることはないか?」
    • とても特殊な状況ではあるかもしれませんが,五分五分にしなければいけない理由はありません.裁判の例だと,歴史的経緯も踏まえ,タイプIエラーを防ぐことのほうをより重視しているようでしたね.
  • 「どちらがどちらのエラーなのか間違えないようにしたい」「理解できるようにしたい」「わかった」
    • 仮説検定という手続きを学ばないと,どちらがどちらか区別するのは難しいと思います.この講義ではどちらか区別できなくてもOKで,区別があるということさえ理解していただければ結構です.
  • 「普通に生活しているうえでは考えたこともなかったが,考えてみると確かにそうなるという感じ」
    • 統計的意思決定理論を勉強しましょう! (私もしたい)
  • 「どちらのエラーもやってはいけない」
    • もちろん,両方のエラーを起こさないようにすることができればそれが望ましいです.がどこかで,どちらか片方を犠牲にしないともう片方のエラーを小さくすることができない,というトレードオフに直面することになるでしょう.
  • 「試験も終わったけどこれからもがんばる」
    • がんばりましょう.

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