Saturday, November 15, 2014

国際経済学II, 第7回, 2014

講義内容
  • 経常収支とSNA
    • 貯蓄と投資と経常収支の恒等関係を頭に入れておきたい.
  • 為替市場の概要
    • 世界中の様々なプレイヤーたちがとんでもない規模と頻度で24時間取引している.
    • 取引の中心になる基軸通貨として,現代は米ドルが使われている.
    • 為替レートが変動するようになったのは比較的最近の話.ロシアなんてほんの数日前に管理フロート制に移行したところ.
      • ロシアでは制度変更以前からルーブル安が顕著であったようだ(下図).金利を上げても為替が減価している.10月末に日銀の追加緩和で若干円安に振れているものの….他の新興国通貨と比べても最近は少し変だった.原油価格が急降下してることもあるのだろう.
ルーブル/円(左軸)と短期金利(右軸)の推移.点線(11月10日)に変動相場に移行のアナウンス. 出典: Oanda.com, Central Bank of Russia.

次回
  • これまでのおさらいと中間試験を予定.昨年度の焼き直しではあるが練習問題も作成してある.少なくともレジュメを一度は読み返そう.試験範囲は今週講義でカバーした分まで.

コメントより
  • 「貯蓄の定義になるほどと思った」
    • フローとストックがつながる要所になります.
  • 「いまさら円安のことを知った」「FXは難しい」「為替で稼げたらいいのに」
    • 安定して勝つのは難しいですが,本講義を通じて,理解できる範囲が増えるといいですね.
  • 「株とかやってみたいけどリスクが高いと思う.知識もないから一瞬でお金をなくしそう」「少し興味はありましたが頭が悪いのでやめときます」
    • 統計学抜きのギャンブルは推奨しません.ただスリルは半端じゃないです.
  • 「予測は困難なんだ」
    • もし予測できれば大もうけできますからね.
  • 「経常収支の計算がややこしい」
    • たしかに.
  • 「安倍さんが総理になって急に円安になった理由を具体的に知りたい」
    • レジュメ5で学ぶ予定です.
    • 市場参加者はいつも,経済が今後どうなるかを気にしながら投資しています.今後どうなるか,という予想の部分が大きく変わったのは確かでしょうね.
  • 「講義の中でグラフの読み取りが難しくて理解できない.どうやったらできるか?」
    • レジュメで登場するグラフのほとんどは時系列データを折れ線グラフにしたものです.
    • 読み解くときに最低限注意すべきことを挙げます:
      • 軸が何を表しているのかを確認する.(たとえば横軸が時間になっていて,縦軸がGDPになっている,など)
      • データの大まかな傾向を押さえる.たとえば「右上がり」なのか,「横ばいで一定」なのか,「右下がり」なのか,を確認しましょう.その上で,それがどういう意味なのかレジュメの記述を参考にしながら考えてみましょう.
    • ネットでより丁寧な解説を探すのもよいと思います.たとえば少し検索すると,Youtubeに「うちべん.NET 小学4年生 算数 折れ線グラフ」などの動画が見つかりました.類似の動画もたくさんあるようです.それらを見てもよくわからなければ,紙とペンを用意して自分で何らかの折れ線グラフを作ってみるとよいでしょう.
  • 「復習して試験がんばります」「用意してくれた練習問題解きます」
    • がんばってください.私も作問がんばります.

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