やっと中間試験の採点が終わりました.得点分布は以下の通り.
カンニング濃厚な答案が少なくとも2組(4人)見つかりましたが,普通に採点しても全員60点未満だったのでそのまま滅びるといいと思います.
講義ノート作成が追いつかない…
講義内容
コメントより
- 98人受験して,平均72.4, 中央値74, 標準偏差16.7, であった.
- 満点が2人.すばらしい.
カンニング濃厚な答案が少なくとも2組(4人)見つかりましたが,普通に採点しても全員60点未満だったのでそのまま滅びるといいと思います.
講義ノート作成が追いつかない…
講義内容
- 為替制度の歴史
- 金本位制→ブレトン・ウッズ→変動為替相場制,という流れは最低限押さえておきたい.
- ヨーロッパはハイレベルな統合に向かっている.通貨も一部を除き共通化.
- EECをECCと間違って板書したかも? レジュメが正しいです.
- 購買力平価
- 為替レートは一物一価の法則が成立するような水準に落ち着くはず.だが,短期的にはあまり成り立たない.
コメントより
- 「歴史でおすすめの本はある?」
- ジャンルにもよります.経済史だと,猪木武徳 (2009) 『戦後世界経済史: 自由と平等の視点から』中央公論, あるいは,ジャレド・ダイアモンド (2000) 『銃・病原菌・鉄』草思社, アブナー・グライフ (2009) 『比較歴史制度分析』NTT出版,です.難解ですが(数式こそ出てこないですけど),最近亡くなったノーベル賞受賞者のダグラス・ノース (1994) 『制度・制度変化・経済成果』晃洋書房,あたりも.
- 経済学から離れると,いろいろありますが以下の通りです.
- 日本史:
- 網野善彦の一連の著作,
- 東京大学史料編纂所(2014) 『日本史の森をゆく: 史料が語るとっておきの42話』中央公論新社,
- 服部英雄 (2014) 『蒙古襲来』山川出版社,
- 西洋史:
- 近藤和彦 (2014) 『民のモラル: ホーガースと18世紀イギリス』筑摩書房,
- 角山栄 (1980) 『茶の世界史: 緑茶の文化と紅茶の社会』中央公論新社
- 森田安一 (1998) 『スイス・ベネルクス史』山川出版社
- 東洋史:
- 歴史小説の部類に入りそうですが,三国志や史記列伝は教養として押さえておくとよいと思います.たくさんありますが誰が書いたものでもよいです.
- 「固定相場の時代があったとは知らなかった」「世界の仕組みが第二次世界大戦以降に作られたものであることがわかった」
- 固定相場ってのはこれまた不思議な制度なんですよね.
- ブレトン・ウッズ会議はまだ戦時中(44年) ですけどね.
- 「とてもよい知識となった」「歴史を学べた」「EMSやECははじめて聞くことで勉強になった」
- よかったですね.
- 「なぜイギリスはユーロを使用していないのだろう」「固定相場のメリットはあるのか」
- 最適通貨圏の議論はレジュメ6で学びます.他のユーロ圏とは景気の動きが少し異なるようで.イギリスと一口に言っても,スコットランド,ウェールズ,北アイルランドといった異質な地域を含んでいることもあるかもしれません.
- 「金本位制の頃のレートはどう決めたのか気になった.なんとなくで決めると,物価の違いで貿易などがおかしくなりそうなので」
- とてもいい線を突いたコメントです.レートは法律で定めてしまうので,政治家・官僚が決めていたわけですが,こうして決まるレートが市場で決まるレートと一致するとは限りません.貿易(経常収支)や物価・マネーストックを通じておかしくなるわけですが,このあたりのロジックを適当な経済モデル(マンデル・フレミング・モデルなど)抜きに説明するのは私には難しそうです.
- 「大恐慌とリーマンショックは何が違うのか?」
- 専門外なのでよくわかりませんが,原因も帰結も市場環境(特に金融市場と労働市場)も大きく異なるのではないでしょうか.
- 「スーツ似合ってる!」
- 普段もですよ!
- 「スーパーとコンビニでは,同じ物を売っているけど値段が違うので,一物一価の法則が成り立っていないのではないか」
- 一物一価が厳密に成り立つ世界というのはあくまでも高度に抽象化された理論上の話だと思っていただければ. 単純な理論にはスキマがあり,そこを埋めるのはとても大切です.よいコメントですね.
- 同じ商品でも,購入までの所要時間などを加味すると「同じ物」とは言えないかもしれません.スーパーとコンビニの価格差は,輸送費用などによる裁定可能性の限界だけでなく,付随するサービスの違いも反映しているかもしれません.
- 「基地の中と外とでは物の値段って違いますか?」
- 売ってるメニュー自体にけっこう差がありますし,競争環境が異なるので比較は簡単ではないですね.私はあまり進入したことがないので実態はわかりません.
- 購買力平価を愚直に解釈すると,基地の内外で価格差がないような水準に為替レートが決まっているはずです.
- 「円の過小評価→爆買い,がわかった」
- 安売りしているわけですな.
- 「ビッグマックが他国より安いことは初めて知った.地元のマックにも外人が多いので納得した」
- そうなんですね.
- 「ビッグマックの例がとてもわかりやすかった」「レートでどれだけの差があるのかも非常に興味深かった」「聞いたことがある言葉の意味を改めて勉強できてよかった」
- The Economistのウェブサイトではおしゃれなインフォグラフィックにまとめられています.英語にめげずにご覧あれ.
- 「アベノミクスが始まり日本はインフレーションになってきていることがわかった.でもそれは日本が好況と言えるのか?」
- 現段階では日本は期待されたほどインフレにはなっていません.また,好況らしい好況は消費増税前まででした.
- 「復習しないとごちゃごちゃになってしまいそう」
- 教科書も読むとよいですよ.
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