Thursday, October 22, 2015

経済政策II, 第4回, 2015

Mathematicaライセンスをリニューアルする.高い出費だ.こんな高いソフト誰が好んで使うのだろうか?
価格もさることながら,実証研究の勃興に伴い経済学界隈でのMathematicaユーザーは漸減中な気がする.PythonやRの層の厚さを見ると,ちょっと勝ち目がない.

そんな中,この夏はMathematicaテクが当社比でかなり向上した.スイッチングコストがみるみる高まっている.ここはMathematica振興のためにノートか何かに自分のテクニックをまとめておいてもよい気がする.需要ありますかね?「応用経済理論研究のためのマセマティカ」みたいなドキュメント?



講義内容
  • 今日から教室が3-102に変更となりました.間違えないよう注意してください.
  • マクロ指標の確認
    • 景気に連動して様々な市場が動いていることがわかる.一般均衡的な思考が必要.
  • SNA
    • GDPの定義はいつでもどこでも使うので理解しておこう.

コメントより
  • 「どんな政策で名目GDP600兆円にするんですか?」
    • いい質問で思わず笑ってしまいました.私が知りたいぐらいです.
      • 政策ルールそのものにコミットするのはとても難しい,という印象を受けましたがこの分野のプロの方々はどう考えているのでしょう?
    • 具体策は首相官邸ホームページなどから直接確認しておくとよいと思います.政府の施策は新聞・テレビでも日々論評されていますが,あくまでも選択的で断片的な情報でしかありません.
  • 「サービス業に付加価値はあるのか?塾でたとえると,生徒側が払っている学費が付加価値になっているの?」 
    • これもよい質問です.サービス業の付加価値や生産性を計測するのは案外難しいことです.
    • ビジネスではないボランティアなどを除けば,付加価値はどの産業でも発生します.学費は売上高の主要な構成要素だと思いますが,付加価値はそこから中間投入を差し引いたものです.
      • 生徒が得た充実感や成長の「価値」は,必ずしも学費(価格)と一致しません.ミクロで需要を勉強するとよいかも.
    • 塾のような教育サービスの場合,中間投入(たとえば電気代は電力産業から購入したものとして付加価値から差し引きます)はとても少なく済みます.
      • 産業連関表にいわく,「教育・研究」産業は不動産産業に次いで中間投入率が低い(24.4%, 2011年)そうです.文系や小・中等教育の場合もっと少ないと思います.
      • 教科書を生徒に買わせる場合,出版業(情報通信業)からの中間投入にカウントされるんでしょうか? ここは私もよくわかりません.
  • 「何度もやる内容ってことは大切な前提の話だと思う」「復習になった」「たくさん学んだ」
    • 統計の基本的仕組みはマクロ経済を体系立てて矛盾なく理解する上でとても役に立つ,と感じています.私の講義を聴いているだけだとなかなかこの境地に達することは難しいかもしれませんが…
      • (理論だけをやっていればindex number problemなんかつゆも知らずにつつがなく過ごしていた気がする.)

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