Friday, December 27, 2013

13年12月沖縄県主要指標

先月の記事: 13年11月沖縄県主要指標

スケジュール上は鉱工業生産は26日に公表予定だったが,なぜか他の指標と同じ27日にしれっと公表されていた.師走なり.

鉱工業生産(10月分)は,やや改善の兆し.しかしながら生産・出荷・在庫とも残念な状況のようだ.

沖縄の鉱工業生産, 2005年=100. 薄灰色が原数値, 黒がDECOMPでの季節調整値, 青がトレンド, ピンクが日本全国のトレンド (2010年基準). 出典: 沖縄県「鉱工業指数」, 経済産業省「鉱工業指数」.

消費者物価指数(11月分)は上昇中.物価は少なくとも春先まではマイルドに上がり続けるかもしれない(後述).
那覇市のCPI(灰色), コアCPI(赤), コアコアCPI(青)の前年同期比のトレンド(単位: %). 薄い色が原数値. 出典: 沖縄県 「消費者物価指数」
沖縄県のCPI(灰色), コアCPI(赤), コアコアCPI(青)の前年同期比のトレンド(単位: %). 薄い色が原数値. 出典: 沖縄県 「消費者物価指数」
ガソリンを投入している品目は高くなっている気がする.

完全失業率(11月分)は好調だったものを維持.女性の非正規雇用が割合として増えているような印象.
沖縄県の完全失業率, 男性 (単位: %). 青がトレンド, 灰色太線がDECOMPでの季節調整, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」
沖縄県の完全失業率, 女性 (単位: %). 青がトレンド, 灰色太線がDECOMPでの季節調整, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」

有効求人倍率(11月分)も好調を維持.(先月はプログラムにミスがあり, 作図の際サンプルの分割に失敗していた) とはいえ,求人が増えている割に就職件数が横ばいという事情も大きい.ブラックブラックと騒がれてちゃなかなか雇えないよね.
沖縄のBeveridge curves, 2008/01--2013/11. 2011/12までは黒丸・オレンジの近似線, 2012/1以降は青白丸・緑の近似線. 出典: 厚生労働省「一般職業紹介状況」, 沖縄県「労働力調査」


さて,今回は実質実効為替レート, 鉱工業生産, コアCPIの3変数SVARを回してみた.識別は素朴なCholesky分解を用いている(素人なので難しいことはできません).
さっそく,為替にショックを加えてみた:

コアCPI成長率(沖縄県)の応答. 95%信頼区間(水色点線)はbootstrap 100回で.

鉱工業生産(対数)の応答.


実質増価の影響がインフレ率には3ヶ月遅れでやってきてしかもしばらく持続するというのはなかなか興味深い.一方の鉱工業生産は困ったものだ.(沖縄県のアウトプットのproxyとしてもっといいものはないだろうか?)

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