講義内容
Reference
- 若者はもっと選挙に行こう
- 総務省が公表している年代別の投票率によると,20代は3人に1人程度しか投票しないそうだ.
- 約20年前に社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)という概念が流行ったが,その一つの指標として投票率の高低が関心を集めた.社会関係資本が高い地域ほどナチスがはびこったなんて論文もあり,投票に行きさえすればOKとは言えないが.
- 行財政を通じてどれだけ世代間で格差が生じているかについては様々な研究がなされており,邦文でも啓蒙書が多く出ている.図書館や書店で探してみよう.財政は破綻さえしなければOKというものではないと思う.
- 内閣府でなされている計算だと,私の世代は3000万円程度損するみたいだ….
- マクロの基本
- 名目と実質を区別しよう.これは講義後半で労働市場や金融政策を見る上でも大事なポイントになる予定.最近の日本経済を見る上でも,実質と名目の区別が明らかに大切であることもわかるはず.
- 実際には「物価」と言っても様々な指標があり,様々な動きをしている.
- GDPとは何かを学ぶ.レジュメ2にも入るかも.
- 「日本は景気が回復しているらしい.もう一度バブル時代のようになることはあるか?あるとしたらいつか?」
- バブル入行組になりたいんですか?
- 先日発表された今年のノーベル賞を受賞したチロルは,バブルの発生条件について有名な論文を書いてます(Tirole 1985a).いわく,$r < g$のときだそうで.
- バブルが発生・持続・崩壊する条件についてはその他膨大な研究があります.今時は,実験室でバブルを作り出すようなことも行われています(Moinas and Pouget 2013など).ただ,私はよく知らない分野です.
- 「選挙に行くべき理由がわかった」
- 誰に投票するべきかは私のあずかり知るところではありませんが,若者はもっと社会に問題意識を持ってほしいと思います.(もちろん意識だけでなく相応の勉強も.)
- 「実質GDPのグラフがおもしろかった」「実質の考え方がわかった」
- 名目の動きばかりに囚われないようにしましょう.
- 「今で考えて40円だとアホですね(笑)他に職を持っていると思う」
- Appleのスティーブ・ジョブズは年収1ドルで有名ですよ.職がなくても,親の遺産がたんまりある可能性もありますね.
- (献身的なボランティアの可能性を除けば)実質40円だとアホっぽいですが,名目40円だとそう即断できないようです.というのが話のポイントでした.
Reference
- Sophie Moinas and Sebastien Pouget (2013) The Bubble Game: An Experimental Study of Speculation, Econometrica 81, 1507--1539.
- Jean Tirole (1985) Asset Bubbles and Overlapping Generations, Econometrica 53, 1071--1100.
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